乗鞍薊

ameen2006-02-21

ふと、長野の乗鞍高原のパン屋の景色を思い出した。標高1200mのパン屋での仕事。この標高だとお湯の沸き方も違う、95度ぐらいで沸点となる、きっと酵母にも影響するんだろうな。
作業場のよこには以前は沢だったらしいのだが、飛騨に抜ける安房トンネルを掘った砕石で埋め立てられて大きな駐車場のようになってしまっていた、パンが焼きあがった午後、よく散歩がてらに下を向いて水晶のかけらなどを探したみた、子供の乳歯のような水晶がときどき見つかるんだ。

冬には雪で真っ白な一枚の板となり、夏には白い砕石にポツリポツリと大きなアザミが生えた。なにもそんなにトゲトゲしなくても思うのだが、そこには蜂があつまり短い高山の夏にオアシスのような生命圏を作っていた。雪解けから夏まで、パズルのように順を追って命が繁殖する。

いま、調べてみると亜高山帯に自生する乗鞍薊というのがあるらしい、あれはノリクラアザミだったのだろうかな。