ひとつ

2年ほど前、広島に行った折に妙な看板が田舎の県道沿いに立っているのを発見、地元の友人に尋ねると、「あぁ、あれはね、その先にあるお寺の住職さんが建てたんだよ、あのお坊さん、ちょっと変ってるから。」 とのこと。  ”いのちは” と大きく墨書きされた看板が空高く県道脇に立っている、通りすぎて振り返ると ”ひとつ”。  夕方、帰りに同じ道を通った、遠くからも見えてくる、今度は ”ひとつ” 振り返ると ”いのちは”。
それ以来、しばらく頭のなかで、 ”いのちはひとつひとつはいのち” とリフレインされてぐるぐるまわっていた。 パンコウバに帰ってからも、酵母がプクプクしてくるのを見ると ”いのちはひとつひとつはいのち” とぶつぶつつぶやいたりして、、、
今夜、酵母たちとともにひとつにとけて行かれるいのちをお見送りいたします、ナマステ。