2005-01-01から1年間の記事一覧

大晦日

6歳の友の家の近所にひとりの浮浪者がいる、僕らは彼を”ラッキーさん”と呼んでいる。彼を見かけたら、その日にはなにかラッキーなことがあるよ、そんな遊びが僕らの間にはいつからかできていたんだ。 だって、彼の特別さは他のホームレスの人に比べて際立っ…

クリスマスを前に、

騒がしさと憎しみのさ中を落ち着いて行きなさい。そしてどんな平和が沈黙の内にあるかを知りなさい。 出来る限り降参することなしにすべての人と仲良くしなさい。あなたの真実を静かにはっきり話しなさい。 そして他の人の話にたとえそれが退屈だったり無知…

いじわる男

ちいさな友がパン屋に遊びに来たけど、忙しくて遊んであげなくて邪魔にしていると、そこらにあった胡桃かなにかのダンボールにこんな絵を書いた。ひたいに青筋、鼻には水洟、髪の毛一本あたまにたんこぶつけて、目つきはいじわる、うーん、人間6年も生きると…

Alex Cuba Band

最近のパンコウバ音楽、Alex Cuba Band いいなぁ、ハバナの街を歩きたいなぁ、ライ・クーダーおじさんのようにバイクに乗ってじゃなくていいから、ただ、この足で歩くだけでいいからさ。Siento que hasta momento♪ そう、最近パンはこんな音楽で焼かれていま…

紅葉かな

今日は妙に人恋しい、せつない気持ちがやって来た。今日はパンの仕込み日なので、遅めの朝から、そのなんともせつない気持ちと共にクロワッサンを延ばしては折りたたみ、かぼちゃの種をこそぎとり、牛蒡を磨き、粉を計り、酵母たちにご飯をあげる。 一日、誰…

雑穀スコーン

アマランサスを炒るとポップコーンのようにハジケルのですね、食べると少し甘みがあってサクサクしているのですが、如何せん粒がちいさいぞ、、、 ミレットスコーンには乾煎りしたアマランサスを使っています、もちろんポップさせずに。①薄力粉300g、甜菜等…

ジゴボウ

地ごぼう、短い、今年は讃岐地方はひでりで特に短く細いそうな、ジゴボウというから”もののけ姫”のじご坊を思い出したけど、信州のほうにはジゴボウというキノコもあるのね、どうも由来はキノコのほうみたい、、、

ラマナ!

弟子、問いて「仕事が非常に忙しいので、瞑想のための別の時間を作ることができません。仕事をしながら、つねに自分自身を”私である”と思うだけでじゅぶんでしょうか?」 師、答えて曰く「平和を妨げているものは仕事ではなくて、それをなしているのは自分で…

いれかえ

一年前のレシピをひっぱりだしてくる。あぁ、これこれかぼちゃのパン、人参はすりおろすだっけ、牛蒡はささがきにして茹でておくのね。 そうそう、この季節のパンはなにやら下ごしらえが多くて料理屋さんをしているような気分がするんだ。 だんだん作業の様…

神戸奇譚

15年まえに投げたボールがひょっこり目の前に転がってきたような、何気に植えて忘れ去っていた一株のスペアミントが気がつくと空き地いっぱいに広がっていたような、そんなメールが飛び込んできた。15年前はメールさえなかったというのに、、、その頃、元町…

金太郎!

そうそう、この秋のさつまいもは坂出金時という品種です。パタトに入っているおいもね。讃岐・坂出生まれ、もちろん有機栽培ものです。 ところで、金時は坂田金時さん、足柄山の金太郎が大人になってお侍になったときの御名前。よう、りっぱなってぇと育った…

9・11

スラヴォイ・ジジュクは”「テロル」と戦争”という本のなかで、映画「マトリックス」をとりあげながら次のように書いている。 キアヌ・リーヴスが演じる主人公が「本当の現実」に目覚めるとき、彼は焼け爛れた残骸、廃墟のように荒れ果てた風景を見いだすこと…

ヒルデガルトの末裔たちへ

ヒルデガルト・フォン・ビンゲンという人が900年前にスペルト小麦は、”カラダニイイヨ”とおすすめしたらしい。 中世ドイツの小麦事情はよくわからないけれど、すでにスペルト小麦は特殊な位置にあったのですね、この人は幻視体験から預言をし、薬草・医学に…

パンであそぶ

この写真「妖怪大戦争」の妖怪ぱんおやじぃ、みたいなお面は造形作家のおもんちゃん作「あみんさん」。 先日、らでぃしゅぼーやスタジオ@神戸というところで、親子教室”パンであそぶ”というイベントをした、おもんちゃんとコラボレーション。僕はパン生地、…

夏うつつ

パン屋の夏休み、ひさしぶりに6歳になった友の話をしよう。 彼は地図にはまっている、世界地図だ。6歳の誕生日にはおおきな地球儀を買ってもらった。夜はごろごろと一緒になって世界を回っている、ほんとに、お布団のうえで。リビアの旗が緑一色だと発見し…

カンピョウサオハカリ

上皿棹秤と書いて”かんぴょうさおばかり”と読む、らしい。パン屋では”はかり”としか呼ばない。 ameen's ovenにはこのタイプの秤がなかったので、購入しようと思い調べてみたら、結構お高い!4万〜5万円也。まぁ、仮にも計量機だ、社会の秩序を保つ厳密な道…

冷汁続報と、ドライトマトのペースト

先日、冷汁と書いたら冷や汁は故郷宮崎の郷土料理、小さい頃うちでは、、とメールをいただいた。あまりにおいしそうだったので、ご紹介。 「大きなすり鉢の内側にみそをぬって、ガスコンロの上に網を置いて、その上に豪快にひっくり返して焼き目をつけてだし…

K.T.さんへ

いただいたメールがありがたく何かお返ししたいと思い、なにももつものがないので大好きな山尾三省の詩を贈ります。 この詩は以前にもここに載せたのだけど、僕がパンをどんな風に作りたいかというと、こんなふうになのです。食材がオーガニックであることも…

ソイブレッド

ソイスープというと味噌汁、とある海外の街の、とある食堂で食べたソイスープはただただ、味噌をお湯に溶いただけのものだった。 ソイブレッドは、少し細くスライスしてカッと焼くのがおいしいかも。ちょっと和風ビスコティみたいに。和食に合う、というメー…

450エラー

カフカの「城」を思い出す、PCでトラブルと。 どうも、メールニュースの大量配信がプロバイダーのスパム・ウイルス規制にひっかかったようだ。大量といってもしれているのに、、、今回、PCもお引越しをしてプロバイダーからソフトから環境が変わったので…

夏至の祭り

今日は夏至、太陽がいちばん高くまで登る、南中高度78°天球を見上げる、夏がやってくる。 せかいのへいわを祈って、いろんな集いがあったようだ。 僕はどこにも行かなかったけれど、作業場を少していねいに掃除をして、静かに帰ろうと思う。

ごっちょ

今日、街に潮の匂いがする。南風、きっと台風のせいだ。むしっとした風が吹いてくる。 そういえば先日、土佐の人からメールをもらった。 土佐のホトトギスは”てっぺんかけたか”とは鳴かずに ”ごっちょたべたか” ご馳走食べたか? と鳴くそうな。 ごっちょた…

通勤

新しい作業場まで、自転車で通う。朝はずっと下り坂で5分、夜の帰りはずううと登りざかで15分ほどか。 今日の帰りは10時ごろ、急な坂では自転車を押して歩く。このあたりは大きなお家が多いので、庭木が立派だ。 夜の空気にすこし森の匂いが忍びこんでくる。…

ちょっと紹介

なんかね、この引き戸がちょっと古い学校のようでしょう、窓がパタパタ、木っ端のつっかえ棒で角度がかわりますの。 なんか、濃いな〜と猫がノゾキマス。

洗う

新しいパン屋のそれまた狭い事務スペースの床に古い廃材の板を張ることになった。釘穴やモルタルの汚れさえある、大工さんの下働きの僕が2日かけてゴシゴシ洗う。 フランスでも同じように古いレンガを洗った。 友人を訪ねてル・マン近郊の村のパン屋にやっか…

おばんでやんす。

9坪ほどの新しいパン作業場には、ぽつんとシンクが置かれオーブンが置かれ、まだ内装工事が終っていないので撤去した板や木っ端が部屋の隅に積み上げらている。バーチャルには、PCの引越しもあるので工事のお休みのあいだに設定しないと、、、ケーブルをつな…

106

パンの仕事だと朝からずっと狭い作業場でくるくるしているのだけれど、ここ数日、引越し工事のためにあちこち車で動き回っている。シンクや冷蔵庫がすこしでも安くて良い物がないかしらって、2号線を行ったり来たり。 車でラジオをつけると、尼崎の脱線事故…

パン、送りました。

今日もパンをたくさん焼きました。 夕方にはみんな箱に収まり、出かけて行きました。今日の最北は長野県穂高町、これは安曇野だぁ、この季節、山々は美しいだろうね。 南は高知市はりまや町、ぼんさん、かんざしかうをみた♪ のはりまや橋のあたり、らしい。 …

wildwood shadow

その詩のタイトルは「原生林の陰の中で」、2行の添え書きがある、 ”かれはわたしに愛し方をおしえてくれた そしてわたしのことを「可愛いやつ」と呼んだのだ” 書いた人はリチャード ブローティガン 詩は4行、 老婆がひとり 食料品の詰まった紙袋を抱えている…

やっと咲きましたね。

まんかいのさくら まんかいのさくら はちぶざきのさくら まんかいのさくら まんかいのさくら じゅうにぶんざきのさくら はるのかぜ かぜにとぶはなびら ながれてゆくはなびら まんかいのさくら まんかいのさくら ミシマさんのパン!しばらく前に、山村暮鳥さ…